マーケティングを再定義

2020/10/25

◆Marketing_1

t f B! P L

 Vol.6 『いま取るべき戦略は?』

「誰とビジネスするか」が重要とはいえ、あなたは「何のため」にパートナーを探しますか?


目的を明確に

前回、「パートナーを探し、時間を買う」ということ、同時に「パートナーに軒先を貸して母屋を取られないよう」にともお話ししました。いま取るべき戦略は、

この2つを、ときには時間を買ってでも実現することです。パートナーは異業種や海外にいます。同業他社をパートナーにすることも選択肢ではありますが、規模のメリットを出すためには「弱者連合」はやめておくべきです。ナンバーワンと組むか、2位以下と組む場合はその連合で1位になれなければあまり意味はありません。また多くの場合、人員削減を伴います。それができなければ十分な成功とはいえません。その際、削減した人員を(2)に振り分けることが重要で、雇用を維持できず早期退職などの手段を取れば、残った社員も二度と会社のために尽くそうとは思ってくれません。


「緊急ではないけど重要なこと」

少し本題から離れますが目先を変えてみましょう。

仕事を「緊急かどうか?」「重要かどうか?」の2軸で分類してみると、特に現場では、ふだん『緊急だけど重要ではない』ことに追われていることが多いのです。なかには、緊急でも重要でもない仕事をやらされている方もいらっしゃるのでは?


社長の仕事は常に「緊急かつ重要」です。たとえば、危機を乗り越えるため自社の商品別の売上、利益、顧客を見直すことがあると思います。この資料を作ってくれ、と指示したとき、実際に手を動かすのは現場の社員です。1円でも多くの売上を作ろうと奮闘している現場からみれば、そんな資料づくりは、まさに「緊急だけど重要ではない」こと。クソ忙しいのに、社長命令と言われれば緊急で対応せざるを得ません。重要度が理解できないまま、渋々、やっています。これを現場の社員にも「緊急かつ重要」であることを認識してもらうアサインの仕方が大切です。

実は、この分類でいうと『緊急ではないけど重要なこと』が、会社の将来を見据える上でもっとも大事な仕事です。これに人や時間などのリソースをかけることが、会社の存続のためには一番、大切なことです。

ご存知の方も多いと思いますが、アメリカの3Mでは「15%カルチャー」というルールを作り、就業時間の15%までなら好きな研究をしてよい、その際に会社の研究設備なども使ってかまわないことになっています。このちょっとした「あそび」の時間が新製品を生み出す原動力になっています。グーグルもこれを取り入れ「20%ルール」を運用しています。


先送りをSTOP!

『緊急ではないけど重要なこと』だけに、考えなくてはいけないと頭ではわかっていても、ついつい先送りしてしまう、先進企業ではこれを防ぐためにわざわざ就業ルールまでつくって将来のことを考えているのです。

神奈川県の鶴巻温泉にある老舗旅館『陣屋』。ここは旅館では非常に珍しく週休2日を実施しています。旅館の営業そのものが週休2日なのです。従業員はもともと週休2日制でしたが、休みは取りづらく消化率は低かったといいます。この施策によって従業員の満足度が向上、それが顧客サービスの向上につながり、減収ながら増益を達成。一時は10億円もの負債を抱え倒産間近という苦境から見事に立ち直りました。

この事例はどの業界にも通じるところがあります。それは、満足度が向上した従業員が、その喜びを顧客サービスに向けてくれた、ことです。これは注目すべき点です。


次回に続きます。





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