マーケティングを再定義

2021/01/25

◆Marketing_1

t f B! P L

Vol.8 『SDGsなのはわかるけど、なんで?』

国連が定めたSDGs、17個のカラフルなマークとともに認知度も向上してきましたが、企業の取り組みはどうでしょうか?


「腑に落ちない」

上場企業をはじめ大手の企業を中心に企業活動のなかに「SDGs」を取り入れていく動きがますます活発になっています。その波は大手のサプライチェーンにつながる中堅・中小企業にも広がっています。

ただ、なかには本業とはかけ離れたものを目標に掲げ、「なんでこの会社が?」と首をかしげるような例も見られます。17の目標の多くは地球レベルの大きなものなので、企業がどんな活動をしてもなんとか説明がつくものではあるのですが、「風が吹けば桶屋が儲かる」くらいに因果関係が遠くなってしまうようだと、ユーザー側は直感で理解できなくなります。すると、『腑に落ちない』感が出てしまうのです。


SDGsとマーケティング

もう一度、SDGsのマークを掲載しておきます。


17の目標の中には、気候変動や資源保護など20世紀の終わりごろから話題になってきたものや、貧困をなくそう、差別をなくそうなど普遍的な課題などさまざまです。企業活動に直結しそうなのは、「8働きがいも経済成長も」「9産業と技術革新の基盤をつくろう」「12つくる責任、つかう責任」あたりでしょうか。9や12は業種によりますが、8であれば、どの企業にも直結するような気がします。

カラフルなマークで知られる17の目標、実はそれぞれに「ターゲット」と呼ばれる細目があり、全部で169個も設定されています。これを読むとどの業種にも関連しそうな「8働きがいも経済成長も」という目標も、実は、一企業の立場ではいかんともしがたいものだということがわかります。その理由として、ターゲットの多くは政府や自治体に向けたものであることが挙げられます。またこのSDGsがグローバルな視点で作られていることも理由の1つです。


企業としてどう取り組む?

企業活動の一環としてSDGsに取り組んでいきたいという企業は増えています。ただ、海外にも現地法人や販路、顧客をもつようなグローバルな大企業ならともかく、もっと規模の小さいローカルな企業はどうすればいいでしょうか?さらに、それをマーケティングに活かすには、どこから手をつければいいでしょうか?

SDGsは、「いま社会的課題となっていること」かつ「解決を急がなければならないこと」を掲げています。169のターゲットには、実現するための細かい目標まで書いてありますが、あまりにも話が大きすぎて何から手をつければいいのかわからないというのが本音だと思います。かと言って、誰かがグローバルな施策を考えてくれて、自分でも取り組めるくらいまで落とし込んでくれないかなあ、、、と思われたかもしれませんが、こういった他人任せの考えでは、いつまでたってもSDGsを標榜する企業にはなれません。

実は17の目標の多くは、草の根からの積み重ねによって実現していくものなのです。ターゲットを読んで思考停止していたら終わりです。自社に何ができるかを考え抜かなければ、SDGsに取り組んでいます、とは言えません。グローバルな課題であっても、草の根から解決していくのであれば、まずは地元から考えるべきです。CO2をたくさん排出している企業が、ボルネオの森を守るために社員を出張させ植林をしています、と言ったとします。それは良い取り組みであるとは思いますが、「腑に落ちるか?」というところを常に自問自答すべきです。

次回に続きます。





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