以前にも話しましたが、テレワークが進んだ世の中になっても、移住というのはなかなか敷居が高いものです。またコロナ禍を経たいまでは、わざわざ移住しなくてもいいのです。
いつもは東京、ときどき地方
私はサテライトオフィスよりもコワーキングスペースが大事なのではと考えています。ある街に行ったとき、そこに自分の居場所がある、というのはなんとなくうれしいものです。行った先でいつものように仕事をし、終わったら地元の方と語らう。そこに新たな仕事のタネがあるかもしれません。その地方に貢献できるチャンスもあると思います。その上で、田植えや稲刈りなどの農作業を手伝えれば、もっとおもしろいです。農業だけでなく漁業や林業など1次産業関係者とのからみを持ちたいですね。
たとえば、全国のコワーキングスペース3か所と契約して、3か月に一度、そこを訪ねるようにすると、四半期に1回、四季折々の風情を味わうことができます。それぞれで旬のものをいただき、農作業を手伝ったお礼に少しばかりのお米をいただけたら、こんな楽しい働き方はないと思います。
地方で法人登記をしてみる
先月、下北沢のMIKANというコワーキングスペースを見学しました。同じビルにはアジアンな屋台街のようなフロアもあり、なかなか雰囲気のいいところです。下北沢の知名度からすると、ちょっと狭いかなと思ったのですが、お話をうかがうと、ここと契約すれば法人登記もできるとのこと。実はどこのコワーキングスペースでも同様のことができるのですが、恥ずかしながら、私はこのとき初めて知りました。郵便物の受け取りや保管、転送もしてくれますので、しょっちゅう通わなくても、なんとかなるのです。地方のコワーキングスペースで自分の会社を登記するのもおもしろそうです。どんな会社にするか、何をするかは、定款を作らなければならないのである程度は決めなければなりませんが、細かいことは後回しでもいいではないですか。まずは形から入って、「起業」という雰囲気を味わえば、そのあとから何をするか、アイデアは湧いてくるような気がします。むしろ地元の人と話し合って、やることを決めていくのはどうでしょう?
職業は、『旅人』
こう言ったのは、元サッカー日本代表の中田英寿さんです。最初に聞いたときは、何をバカなことを言ってるんだ、もっとサッカーを続けてくれ!と思いましたが、いまは私も「職業:旅人」と、名刺に刷りたいと考えています。東京に住む自分がどこかを旅することで、地方と都会をつなぎ、それがビジネスを生み出す、これが私の考える、「職業:旅人」像です。
まず、コワーキングスペースで地元の方と知り合う。次にリモートでいいので関係を深めていく。仕事のタネを見つけたらまた現地に行く。この繰り返しです。そのためにはコワーキングスペースにはいい人が集まっていてほしいです。またそのオーナーはその街に詳しい方がふさわしいです。
コワーキングスペースが、その街とどんなかかわりを持てるのかを教えてくれる『関係案内所』として機能してくれれば、観光資源以上に、その街の魅力を高めることができると思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿