「田んぼ」は生きるエネルギーを生み出す装置

2022/07/10

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Vol.22 『職農近接』

地方で暮らしてみたいと思う人の多くは、農業にも興味をもっているのではないでしょうか?


庭から農へ

せっかくなら庭付きの家に住みたい、そしたらちょっと庭に花でも植えてみようか、と思います。夏に向けてヒマワリもいいけど、ゴーヤやキュウリも植えてみたいな、という気持ちにもなってくるでしょう。実がなる野菜を育て始めると、やがてもっと本格的にやってみたいと思う人も少なくありません。田んぼは簡単には始められませんが、田植え体験ができればハマります。泥んこになってもいいと言われたら、子どもはもちろん大人もハマります。田植えごろの田んぼにはオタマジャクシもカエルもザリガニもいます。虫もいっぱい飛んでいます。子どもにとっては最高の遊び場ですよね。大人も最初はいやいやながらも、結局、いっしょに遊んでしまうものです。

こんな農業体験をしていると、農業ほど暮らしのいろんなシーンにつながるものはないと体感できてきます。そして自然がいつの間にか暮らしの中に入ってきていることに気づきます。これは都会ではなかなか体感できないことです。それが肉体的な健康や精神などともつながっていき、ビジネスにもいい影響を与えるようになります。


生活に農が入り込む気持ちよさ

地方暮らしを始めるとこのように農業や農的なものを生活に取り入れる人は多いでしょう。そのうちその地域の農家や農業の現状もわかってきます。農家になってしまったという人は少ないと思いますが、農家さんそのものにはならないにしろ、たとえばボランティアとして農家のお手伝いをするとか、地域で採れる野菜や果物をメインにカフェを始めるとか、なかにはECで野菜を売ってあげるといった人は各地に現れ始めています。

先行して地方暮らしを始めた人のところに、都会にいたころの仲間がやってくる、というのもあります。庭で野菜を作ったり、畑を借りたり、農家さんと仲良くしているのを見て、仲間が時おり通って来て手伝うようになるといった状況も生まれるでしょう。これをきっかけにさらに移住者が出てくることもありますし、都会にいるものの、その地方とつながることで新しいビジネスを始めるという人も出てくるかもしれません。


職農近接が最大の魅力

前置きが長々と続いてしまいましたが、サテライトオフィスやコワーキングスペースというものは、駅前や商店街に作らなければならないものではありません。私が理想とするのは、『職農近接』です。田んぼや畑の真ん中に建てることです。窓を開ければ虫が入ってきてしまうのは、個人的には嫌ですが、野菜や稲の成長を目の前で見ながらいつもの仕事をするというのは気分がいいものです。収穫させていただいたものをそこに集まったみんなで分け合い、食べるのも楽しいです。

自治体は「我が街にはいろんな社会課題ある」ことを”売り”にしてSOの誘致を進めています。それならSOに来たときに常に社会課題にふれられるようにしてはどうでしょうか?担い手の高齢化や後継者不足など農業はどこの自治体でも課題になっています。「農」が身近にあるサテライトオフィス、これがまずやるべきことです。





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