「田んぼ」は生きるエネルギーを生み出す装置

2022/07/25

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Vol.23 『漁業にも注目しています』

社会課題となっている第1次産業は農業だけではありません。私は漁業にも注目しています。


稼げる可能性は高い

先日、久しぶりに「釣り」にいってきました。晴天で真っ青な空と紺色の海、釣果も想定以上!さっそく釣った魚は夕食で刺身と焼き魚にしていただきました。ロクに寝る時間もないまま夜中に家を出て、身体はクタクタになりながらも大満足。すぐにまた行きたいと思います。

釣り船を出してくれるのは漁師さんです。ふだんは漁をしながらときどき釣り船もやっているのですが、たとえば、1日、船を借りると、いまは10万円前後(東京湾周辺)です。家族経営なので、パッと見はわるくない商売かなとも思います。もちろん漁船は高く、ローンもあるでしょうし、維持するのもかなり経費がかかります。いまは燃料代も高騰していますから、どれくらい手元に残るのかはわかりませんが。今回、お願いした釣り船は、ふだんはサザエなども獲っていて、おみやげにいかがですか?とWebサイトには書かれていました。ほとんどは市場に出すのでしょうが、こうして釣り客に直接、売ることもあります。

漁師として獲った魚やサザエを市場にもっていけば第1次産業ですが、釣り船を出したり、サザエを販売するのは第3次産業、サービス業や小売業になります。「釣り」という海のレジャーがあることで、漁業を多角化することができ、稼げる可能性も高いのです。コロナ禍以前から釣りはブームになっていましたが、コロナ以降は、比較的、密にならずに遊べる娯楽として認知されるようになりました。自然と触れ合えることも人気の理由の1つです。


漁業にかかわるSDGs

いま全国で水揚げされる魚類のうち、セリにかけられたり直販されたりするのは約7割、残りの3割の魚は捨てられているのです。「3割」というのは、大きいと思いませんか?それも数が揃わなかったり、量が獲れないなど、売り手側の理由によるものが多いのです。美味しいけど数は獲れない、そのためほとんど市場に出回らない、出回らないから魚の名前をみんな知らない、そして、「だから買わない」となってしまうのです。もったいないことです。

「海の資源を守る」はSDGsの17の目標の1つにもなっています。そのためここ数年でしょうか、こういった魚、未利用魚を、料亭や居酒屋さんなどお店に直接、卸す会社や個人事業主の方が増えています。調理のプロであればいろんな魚を知っています。市場に出回らない珍しい魚ならお客さんにも喜ばれます。プロだけでなく一般の人向けにネットを介して魚を売るところもあります。こうした取り組みに挑戦する人たちが、十分な利益を得られるなら、また1つ、社会課題が解決していきます。


観光資源にも

私がもう1つ、注目したいのが、こうした魚のなかには昔はよく食べられていたのに、いまは食べられなくなったものもあることです。そういったものはその地方の名物、観光資源になる可能性があります。また、よく知っている魚でもその地方ならではの調理法といったものがあります。手間がかかるのでいまは誰も作らなくなった、という調理法があれば、何とかそれを残していきたいものです。料理にかぎらず、その地方で忘れ去られそうなものやコトを記録に残すこと、これも地方創生、SDGsにつながります。





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